バス接近情報システムを刷新
外国語対応とリアルタイムな運行情報を把握可能に
バスロケーションシステム Bus-Vision 導入事例

大阪シティバス株式会社 様

バスの接近情報の精度向上や多言語対応、オープンデータを活用しバスの利用促進へ

大阪シティバスは、利用者への利便性を向上させるベく、バスロケーションシステムを両備システムズが提供する「Bus-Vision」によって刷新しました。GPSで取得する位置情報をもとに、Google マップ上でバスの運行状況を表示できるようにするとともに、多言語化にも対応しています。
またBus-Visionと基幹システムとの連携によって労務管理業務を最適化、さらなるバス事業促進への取り組みを強化しています。

大阪シティバス 様

  • 大阪地域を中心とした一般路線バスに加え、IKEA鶴浜行バスやUSJ行バス、空港リムジンバスなどの運行を手がけています。大阪メトロ(大阪市高速電気軌道株式会社)グループの一員として、安全・安心なバスサービスの提供に努めるとともに、オンデマンドバスの運行やEVバスの導入など、新たなサービスにも取り組みも推進しています。

対象製品

バスロケーションシステム「Bus-Vision」

バスの運行状況をリアルタイムに確認できるサービスを提供するクラウド型のバスロケーションシステムです。既存の車載器や乗合バス運営システムとの連携により、システム運用や運行管理業務の負担を軽減できます。また、公共交通の経路探索などに関するオープンデータ(GTFS)出力にも対応しており、Google マップなどの乗換検索サービスにバス情報の掲載が可能になります。

製品情報ページへ

Bus-Visionの活用でサービス向上を実現した大阪シティバス

  • リアルタイムで正確な運行状況を提供

    GTFS-JP/GTFS-RTに対応し、Google マップと連携した乗換検索
  • バス利用者の多様化を見据えて

    英語・韓国語・中国語での多言語対応
  • Bus-Visionと基幹システムの連携

    運行・労務管理の円滑化

お客様インタビュー

バス利用者の利便性向上に注力
システム刷新で接近情報の拡充を図る

人・街・未来をつなぎ、地域に貢献する企業を目指し、大阪地域を中心にバスサービスを提供する大阪シティバス。利用者へのさらなる利便性向上に向けて、さまざまな取り組みを進めています。その1つがバスロケーションシステムです。同社が運行する一部を除く一般路線バスの約600カ所の停留所では、次のバスは現在いくつ手前の停留所まで来ているのか、その情報を標柱として利用者に提供しています。また、大阪シティバスのWebサイトや提携する乗換検索サービスによって、バスの時刻表や乗換案内、運賃などの情報を提供してきました。

2021年、既存機器の保守終了を契機に、バスロケーションシステムを刷新することになり、それに合わせてバス接近情報のサービス拡充の検討を始めました。従来、バスの現在位置は運転士による音声合成装置の操作とMCA無線を中心とした方式でした。当時取得できたのは、停留所ごとの通過や未通過のみの情報で、情報の把握にタイムラグも生じていたといいます。
新たなバスロケーションシステムへの要件として、安全営業部 運輸課運行計画・万博係長 玉越 幹也 氏は、「GPSによってより精度の高い位置情報を取得することで、より正確でリアルタイム性の高いバスの接近情報を提供することを掲げました」と話します。

経営戦略室 システム課長
森 健彦 氏

さらに、大阪シティバスのWebサイトや外部に提供する乗換検索サービスのデータは、これまで独自のフォーマットで提供していましたが、「国土交通省が推進するオープンデータフォーマットGTFS-JP/GTFS-RTに対応し、Googleマップ上での経路検索や、バスの現在位置をグラフィカルに表示させることにしました」と経営戦略室 システム課長 森 健彦 氏は当時描いていた狙いを語ります。

そしてシステムの刷新と同時に、多言語対応も図っています。経営戦略室 経営企画課 経営企画係長 角屋 良亮 氏は「インバウンドの増加を見据えて、お客様向けに英語・韓国語・中国語でもサービスを提供できるようにしました」と続けます。

両備システムズのBus-Visionを採用し
GPSによる正確な位置情報を取得

その後、大阪シティバスではバスロケーションシステムの刷新に向けて動き始めます。その際、運用管理の負荷軽減などを目的に、クラウドサービスを利用する方針を固めています。そして、比較検討した末に導入を決めたのが、両備システムズのバスロケーションシステム「Bus-Vision」です。要件の充足度、GPSの精度、画面の見やすさなどユーザビリティを中心に、総合的に判断して採用を決めました。
2021年11月から導入プロジェクトを編成、活動を開始し、2023年12月に本稼働を遂げています。利用者向けの新たなサービスは「い・ま・ど・こ?」として公開し、利用者はスマートフォンやPCにてバスの現在地を把握できるようになっています。
「GPSは、30秒ごとに位置情報を取得しており、より正確でリアルタイムな接近情報を提供できるようになりました。運用開始以降、利用者は累計約64万人にのぼります」(玉越氏)

安全営業部 運輸課
運行計画・万博係長
玉越 幹也 氏

オープン化に対応したデータは、Osaka MetroのMaaSアプリ「eMETRO」や各種乗換検索サービスなどに幅広く提供しています。経路検索に大阪シティバスのデータが使われることで、数ある交通機関から大阪シティバスが利用者に選ばれやすくなることを期待しています。
言語についても、英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)での接近情報の提供を実現しています。
「これまでの接近情報は、当社をよくご利用になる方にしか届かないサービスでした。しかし、今回GTFS-JP/GTFS-RTに対応し、Google マップなどに接近情報の公開が可能となり、多言語対応もできることで当社を普段あまりご利用にならない層への情報提供が可能となりました。移動手段として当社を選択していただくきっかけになることを期待しています」(角屋氏)
大阪シティバスは今後も、大阪市内の交通インフラとして、より多くのお客様にバスを活用してもらえるように新たなバスサービスの展開にも取り組んでいくといいます。

経営戦略室 経営企画課
経営企画係長
角屋 良亮 氏

バス事業者としての取り組みと効果

基幹システムとの連携により
的確なバス運行管理業務の把握が可能に

大阪シティバスは、Bus-Visionの導入でバスの運行管理業務の最適化も果たしています。その1つが、運転士の勤務管理の改善です。位置情報から取得したバスの営業所への入出場時刻や停留所通過時刻のデータを、勤怠管理システムとリアルタイムで連携させることで、厳密な勤務管理を行えるようになりました。森氏は、「労務管理の一環として『運転士が休息を適切に取れているか』といったことを、運行管理部門で把握するためにも役立っています」と話します。
また、安全営業部 指導課長兼運行指令係長 河西 雅之 氏は「GPSによる位置情報は、万が一、運行中のバスに事故等が発生した場合でも、本社の運行管理部門が即座に現在地を調べて、営業所との情報連携を行うことができます」と続けます。
運行ダイヤなどのデータ提供についても効果が現れています。従来は運行データを独自フォーマットに加工するため、人手による作業に多くの時間と労力を費やしていました。刷新後は、システムからオープンデータ(GTFS-JP/GTFS-RT)の標準フォーマットで自動出力できるため、加工する時間と労力は不要となり、データの作成に専念できるようになったといいます。

安全営業部
指導課長兼運行指令係長
河西 雅之 氏

Bus-Visionを提供した両備システムズについて、安全営業部車両課 機械設計係長 長岡 慎一 氏は「専用車載器の車両への取り付けでは、運行や整備などのスケジュールを調整しながら進めてくれました。画面に表示するバスのアイコンも、実物に極力近いデザインにこだわったのですが、きめ細やかな対応をしてくれて助かりました」と評価します。
バスの利用促進と事業者の業務効率化の両面からバスロケーションの刷新を実現した大阪シティバス。同社は、今後も人・街・未来をつなぎ、安全を最優先にバスサービスを推進していくとしています。

安全営業部 車両課
機械設計係長
長岡 慎一 氏

バスロケーションシステム「Bus-Vision」について

Bus-Visionは、バス車両に搭載した車載器と通信することで、バスの運行状況をリアルタイムに確認できるクラウド型のバスロケーションシステムです。運行管理画面では、走行中のバス車両の位置や運行履歴を地図上でグラフィカルに確認できます。また、スマートフォン、PC、停留所のサイネージなど、さまざまなシーンでの運行情報の提供や、GTFS-JP/GTFS-RTといったオープンデータ出力によるGoogle マップの経路検索への対応など、バス利用者へのサービス向上を支援します。

バスロケーションシステム「Bus-Vision」について

 

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