スポーツイベント参加者の体調管理をデジタル化、受付業務の負担軽減とスムーズな大会運営を実現山陽女子ロードレース大会 eへるすLite 導入事例

新型コロナウイルス感染予防のための、体調管理の記録をスマートフォンで簡単に提出。運営の負荷を軽減し、安全なイベント開催をサポート

山陽女子ロードレース大会

  • 岡山で行われるマラソン大会「山陽女子ロードレース」。運営の主軸を担う山陽新聞社では、昨今求められる新型コロナウイルスの感染対策に際して、手軽でスムーズな体調管理チェックの方法を模索していた。感染対策マニュアルに基づき、選ばれたのが「eへるすLite」だ。

対象製品

イベント向け 健康観察ツール eへるすLite

「eへるすLite」は、短期のイベント向けに特化した『短期イベント専用の参加者健康観察ツール』です。
スマートフォンなどで手軽に体調を入力できて管理者も即座に確認できるシステムとして、イベントの参加者の体調管理をデジタル化し、一元管理することで運営の業務負担を軽減し、安全・安心なイベント開催を実現します。

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課題・経緯

膨大な人数の体調管理記録、紙や電子ファイルでのチェックは困難

 40年の歴史があり、岡山では年の瀬の風物詩として知られるマラソン大会「山陽女子ロードレース」。2021年12月19日には第40回大会が開催され、300名以上の選手が参加した。その主催者のひとつであり運営の主軸を担うのが、岡山市で新聞・広告業、イベント事業などを行う山陽新聞社である。会場の設営やスタッフの管理、選手のサポートなど、さまざまな準備に携わるが、とりわけ2020年以降の大会運営に際しては、新型コロナウイルスの感染防止対策が必要になった。

 対策を実施するにあたり同社では、「日本陸上競技連盟新型コロナウイルス対策本部」が策定するガイダンスに則った、感染防止対策マニュアルを作成。それに基づき、関係者には大会前1週間分の体調を電子ファイルへ記録し、前日までにメールで提出、もしくは紙の「体調管理チェックシート」で当日受付へ提出してもらうこととした。しかしこの方法は、チェックする人員の不足などもあり、混乱を極めたという。「選手だけで400名余り、大会関係者を含めると1000名以上もの1週間分の記録を閲覧・把握するのは本当に大変でした」と、担当者は振り返る。

導入の決め手

陸上競技大会独自の感染防止対策マニュアルに沿って、入力項目をカスタマイズできる点が導入の決め手に

 2021年の第40回大会では、よりスムーズな体調管理チェックの方法を検討することとなった。方向性としてはスマートフォンなどで手軽に体調を入力でき、管理者も即座に確認できるようなシステムを導入することに。しかしながら、思うような機能が無い、体調管理の項目が大会で必要とする項目と異なるなど、なかなか納得のいくものに出会えなかったという。そうした状況の中、両備システムズの営業担当者から紹介されたのが「eへるすLite」だった。医療・介護従事者をはじめ、企業や学校での健康観察のために同社が提供しているシステムである。「両備システムズには以前、山陽新聞社が運営する会員管理システムを開発してもらったことがありました。そこでまずは当時の営業担当者へ、ざっくばらんに相談してみたんです」

 その結果、求めていた入力・管理の手軽さはクリアすることが判明。さらに、大会独自の感染防止対策マニュアルに沿った仕様にカスタマイズができる点も大きな魅力だったという。「日本陸上競技連盟のガイダンスでは服薬状況を記録する必要がありました。そういった独自の質問項目を追加できるのは大変便利でした。両備システムズはみなさん、雑談の中からもこちらの要望や課題を汲んでいただくなど、きめ細やかにコミュニケーションを取っていただけたのも安心できましたね」

 導入が決定したのは、大会準備も本格化していた2021年9月。そこから打ち合わせを重ねてシステムをカスタマイズし、大会開催月である12月の運用にこぎつけた。「eへるすLite」ではシンプルな操作で、毎日の体温や体調、服薬状況などをスマートフォンなどから簡単に入力できる。加えて、大会当日の受付をスムーズに進められるよう、入力期間中の体調を○×で表示する「体調報告画面」も追加。受付ではこの画面を提示するだけで瞬時に体調に問題がないことを証明できた。さらに、スマートフォンだけでなくフィーチャーフォン(いわゆるガラケー)にも対応するシステムに整えた。「アプリケーションをインストールする必要もなく、誰でも比較的簡単に操作できる点も良かったと思います。大会スタッフもみな理解が早く、特に説明会を開く必要がなかったほどです」

導入後の効果

体調不良や記録の漏れも事前にフォロー、
当日は受付の時間が大幅に短縮

 2021年12月。大会当日1週間前から、選手、監督・コーチ等関係者、報道関係者、スタッフ(山陽新聞社)など、来場者のうち約500名に対して「eへるすLite」を使った健康観察を実施。事前の運用について、担当者はこう評価する。「体調の記録を利用者本人だけでなく、管理側も即時にチェックできる仕組みに本当に助けられました。未入力の日があると利用者にポップアップで通知が表示されますし、必要な時は管理側からメールを送り入力を促すこともできました」

 特に利用者の体調をリアルタイムで把握できることは、感染対策という観点では重要なポイントだったという。「2020年までの方法では、たとえば大会の〇日前に発熱していたという記録があっても、運営側が把握できるのは、管理シートがメールで提出される大会前日か、紙で受け取る大会当日でした。その時点で医療機関への受診を促していては、大会参加可否の判断が難しいです。『eへるすLite』の導入により、発熱や体調不良を把握した時点で医療機関の受診を促すことができたので、選手の精神的負担も軽減できたのではないかと思います」

 そして何より「eへるすLite」の導入によって、当日の受付業務がスムーズに進められ、大幅な時間短縮につながったことにメリットを感じたという。「受付担当者は携帯画面の○×をチェックするだけなので、列の長さが前年と全く違いました。操作が苦手な方のために、すぐに○×画面を表示できるQRコードを会場に設置していたのも良かったです。事前に把握した選手の健康情報や薬の服用などについて、看護師に共有した状態で当日を迎えていたのも大きかったと思います」



「eへるすLite」を利用した体調管理の流れ

今後の期待

 山陽女子ロードレースでの「eへるすLite」運用実績と効果は、他の陸上・スポーツ大会を主催する団体の間でも話題となり、大会終了後に山陽新聞社へ問い合わせが入っているという。「eへるすLite」の今後の活用について、同社担当者は期待を込めて語る。「当社の他のイベントでの利用も検討しています。また『eへるすLite』の機能をベースにして、例えば選手の健康だけでなく、トレーニング記録の管理やデータベースの蓄積など、陸上競技の向上に役立つシステムもあると嬉しいですね」

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