R-Cloud Proxy for kintoneとBokによりDXが加速
多くの部署で業務改善を実現
「R-Cloud Proxy for kintone」「Bridge over for kintone(Bok)」導入事例

神戸市 様

LGWAN環境からkintoneが利用可能となり、多くの部署で業務改善を実現

DXの推進により、職員の業務効率化や市民サービスの向上に積極的に取り組む神戸市。同市では、情報セキュリティと職員の生産性と利便性の観点から、総合行政ネットワーク「LGWAN」からkintone(キントーン)を利用できる仕組みを検討していた。その実現に向けて導入したのが、両備システムズが提供する「R-Cloud Proxy for kintone」である。そして、kintone連携ソリューション「Bridge over for kintone(Bok)」も導入することで、kintoneの機能を拡張させ生産性と利便性を飛躍的に向上させた。

神戸市 様

  • 兵庫県神戸市は149万の人口を有する、全国第7位の政令指定都市。デジタル技術を用いて職員の業務効率化、市民サービスの向上に取り組み、すべての部署の業務を対象としたデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進。なかでも「kintone」を活用した職員自身によるアプリケーション開発により、数々の業務効率化と生産性向上を実現している。

対象製品

R-Cloud Proxy for kintone

「R-Cloud Proxy for kintone」は、行政機関専用のネットワーク「LGWAN」から、kintoneを利用するためのセキュアな環境を提供するクラウドアクセスサービス(LGWAN-ASP)です。LGWAN環境で業務アプリを作成し、インターネットから分離された環境で情報を扱えるため、個人情報を含む業務でもkintoneを活用した業務改善が可能になります。

kintoneソリューション 詳細情報

R-Cloud Proxy for kintoneの導入効果

  • LGWAN環境から「kintone」の利用が可能に

    専用線でkintoneに接続、LGWAN環境から安全に利用
  • kintoneの情報をPDFやExcelなどの帳票形式に出力

    連携ソリューション(Bok)で機能拡張し利便性を向上
  • DXを推進、多くの業務改善を実現

    多岐にわたる業務を部門内で継続的に改善

神戸市様インタビュー

さらなる業務改革に向けてLGWAN環境からkintoneを利用

神戸市では、企画調整局デジタル戦略部の主導のもと、DXによる職員の生産性向上、業務効率化、そして市民サービスの向上に継続的に取り組んでいます。企画調整局 デジタル戦略部 ICT業務改革担当 平田 晋也 氏は、「2017年に働き方改革推進チームを発足、スマートなワークスタイルの実現と働きやすい職場づくり、スマートでやさしい市民サービスの提供を目指し、デジタル技術を用いてさまざまな業務の改革に取り組んできました」と説明します。なかでも行政事務のデジタル化を大きく牽引しているのが、ノーコード開発ツール「kintone」です。同市では2018年にkintoneを導入して以後、各部署の職員自らがkintoneを用いたアプリ開発による業務改善を推進。現在ではそのアプリ数も1,100以上に達しています。この活用の拡大に不可欠だったのが、LGWAN環境からのkintoneの利用です。

神戸市 企画調整局 デジタル戦略部
ICT業務改革担当
平田 晋也 氏

企画調整局 デジタル戦略部 デジタル化専門官の宇都宮 哲平 氏は「個人情報をはじめとした機密性が高い情報は、基本的に閉域網であるLGWAN接続系ネットワーク内でしか扱えません。kintoneはインターネット接続系からアクセスして利用するので、業務の内容によっては、kintoneを活用できないケースもありました」と当時の様子を話します。平田氏も「LGWAN接続系からクラウドサービスを利用するには、仮想デスクトップPCを経由しなければならず、『起動に時間がかかる』『ひと手間増える』といった声が職員から寄せられていました」と語ります。
こうした課題を解消したのが、「R-Cloud Proxy for kintone」です。以前から神戸市と取引のあった両備システムズが提供を開始したと聞き、導入まで時間はかかりませんでした。少数のユーザーから利用を開始しながら、LGWAN環境でもセキュアにkintoneを使えることを確認。その後kintoneの活用を拡大し、神戸市のDXを加速させています。平田氏は「現在ではLGWAN版のR-Cloud Proxy for kintoneは1,550ユーザー、インターネット版kintoneは650ユーザーと、圧倒的にLGWAN版のユーザーが多くなっています」と話します。

神戸市 企画調整局 デジタル戦略部
デジタル化専門官
宇都宮 哲平 氏

そして、さらに神戸市のkintone活用を拡大させ、職員の業務効率化を加速させているのが、両備システムズが提供するkintoneの機能を拡張する連携ソリューション「Bridge over for kintone(Bok)」です。

kintoneの機能を拡張し、業務効率を向上
Bridge over for kintone(Bok)の活用事例

【Bok帳票出力】
個人情報を含む申請書や通知書をワンクリックで印刷

コロナ情報管理システム(保健局 保健課)
神戸市の庁内で最も利用されている連携ソリューションは、kintoneから簡単に帳票出力できるようにする、両備システムズの「Bok帳票出力」です。既存の業務で利用しているPDFやExcel形式の帳票フォーマットを用いて、kintoneアプリのデータの表示位置を調整、印刷を簡単に行えることが特長です。
Bok帳票出力が活用された事例の1つがコロナ患者情報管理業務でした。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るった2021年、神戸市ではコロナ感染患者の情報をはじめ、入院・受診調整、PCR検査予約といった業務において、担当者の事務作業の軽減を目指しシステム化に着手しました。 職員による情報の登録を簡便にするとともに、本庁の保健課と各区保健センター、市内の各医療機関とセキュアかつ柔軟な情報共有を可能とする管理システムを、R-Cloud Proxy for kintoneを活用したLGWAN版kintoneで構築しました。
「このコロナ患者情報管理システムでは、kintone上で患者情報をはじめ多種多様な情報を管理していますが、業務に必要な申請書や通知書など、各種の帳票を出力する必要がありました。印刷して郵送しなければならない書類もあり、Bok帳票出力は必要不可欠でした」と、宇都宮氏は説明します。

ボタンをクリックするだけで帳票出力が可能に

【Bok無害化】
ファイル無害化により庁外からの添付ファイルを安全に受取

福祉サービス事業指導等 事業所の情報管理業務(福祉局 監査指導部)
「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」の規定により、kintone内の添付ファイルをLGWAN環境にダウンロードするには、無害化処理が必要です。この処理を行う両備システムズの連携ソリューションが「Bok無害化」です。福祉局 監査指導部では、福祉施設や事業所からの報告や提出資料、指導に関する情報をkintoneで一元管理しています。事業所からの報告などに添付ファイルがある場合は、Bok無害化により安全にファイルを参照しています。

【Bokフォーム】
庁内の相談・問い合わせをフォームで受付、回答業務を大幅に効率化

給与制度の問い合わせのフォーム活用(行財政局 給与課)
神戸市では、kintoneと連携するWebフォームを作成し、LGWAN環境でも便利にフォームを利用できる「Bokフォーム」を導入しています。このBokフォームを活用し、各種制度の問い合わせ対応を効率化したのが、行財政局 給与課です。
行財政局 給与課の山田 真嘉 氏は「職員からの問い合わせは月に100件程度寄せられ、8名の担当者が対応しています。これまでは問い合わせ内容を記載した定型のExcelファイルをメールで受信し、回答をしていました。問い合わせの管理のために別のExcelへ転記するなど、管理工数にかかる負担や、メールの見逃しなどの課題が発生していました。 しかし、Bokフォームで問い合わせを受け付けることで、職員からの問い合わせ内容は、kintoneのレコード上に自動的に登録されるため、管理Excelへの転記作業が不要となりました。また、複数の職員がどの問い合わせを担当しているか一目でわかるようになり、進捗管理も改善しました。担当者の作業負荷は月5時間ほど減らすことができ、別の業務に充てられるようになっています」と説明します。また、kintone上に寄せられた問い合わせ内容や回答は、蓄積し分類されています。類似した質問に対する回答はすぐに表示できるようになり、kintoneのレコード内容を他のアプリに登録する機能を用いて回答メールの文面を自動で作成、送信時にはコピー&ペーストするだけで済むようになっています。

神戸市 行財政局 給与課
山田 真嘉 氏

今後もクラウドサービスの活用を拡大し、より一層の業務改革を推進

R-Cloud Proxy for kintoneの活用により、 kintoneの利用シーンを拡大させ、DXを加速させている神戸市。平田氏は、「R-Cloud Proxy for kintoneの導入に伴い、Bokによる連携ソリューションを用いたフォームが50ほどでき上がっています。今後もkintoneアプリ作成による業務改善の成功事例を庁内に発信していき、活用を推進させていきます」と展望を話します。また、企画調整局 デジタル戦略部 ICT業務改革担当 調査研修員の伊東 瑛司 氏は、「R-Cloud Proxy for kintoneの導入も奏功し、神戸市のkintone活用は加速度をつけて進んでいます。今後、行政機関として安定的に業務改善を定着させるのに必要なことを考えていきたいと思います」と意欲を語ります。 そして平田氏は、「両備システムズはkintone以外にもさまざまなパブリッククラウドサービスをLGWAN環境で利用できる仕組みを提供しているそうなので、安全な環境でクラウドサービスを活用でき、一層の業務改善と市民サービスの向上に貢献するような支援を期待しています」と語ります。

神戸市 企画調整局 デジタル戦略部
ICT業務改革担当 調査研修員
伊東 瑛司 氏

※本文中の情報は、2023年11月現在のものです。
※本文中の社名、製品名、ロゴは各社の商標、または登録商標です。

両備システムズが提供するマルチクラウドについて

両備システムズはLGWAN環境からさまざまなパブリッククラウドを利用するためのクラウドアクセスサービスを提供しています。kintone、Salesforce、ServiceNow、Microsoft 365、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)といった自治体様での利用頻度の高いクラウドサービスを閉域接続することで、インターネットを介することなくセキュアにご利用頂けます。また、運用においても各種サービスを提供しているため、自治体様の負担を最大限軽減することが可能です。
詳細はこちら LGWAN連携基盤 R-Cloud Proxy

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