診療・医療事務の効率化に不可欠な情報共有基盤
「HyMarks DARTS」が加速させる医療DX
統合参照ビューア HyMarks DARTS 導入事例

社会医療法人 財団 中村病院 様

新たな情報共有基盤としてすべての医師や職員が活用、BCP対策や医療DXの推進にも貢献

医療の現場では、電子カルテを導入してもMRIやCTの画像情報、検査結果、リハビリ、薬剤情報などで紙書類が残る、あるいは部門システムから生成されるデータが散在化しがちです。中村病院では、すべての医師や職員が情報共有できる基盤を構築すべく、両備システムズが提供する統合参照ビューア「HyMarks DARTS」を導入。コストを抑えながら院内のあらゆる情報を共有化する仕組みを実現しました。診療・臨床検査・医療事務など、さまざまな部門で活用が進んでいます。

中村病院 様

  • 1937年、福井県越前市に開設された中村病院は、内科、外科、循環器内科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、リハビリテーション科など20診療科、一般病床数199床を有する医療機関です。1日あたり約300~400名の外来患者を迎え入れているほか、二次救急を担う医療機関として、地域医療に貢献し続けています。

対象製品

HyMarks DARTS

「電子カルテを導入しても残ってしまう紙書類や部門システムのデータを一元的に保存・管理して参照できるシステムです。紙書類のみならず、検査機器から出力されるデータ、Excelやファイルメーカーなどのアプリケーションから出力されるデータなど、幅広く対応しています。

HyMarks DARTS 詳細情報

循環器内科医師インタビュー

検査が多い循環器の診療経過を
一目で参照即座に抽出可能

中村病院がHyMarks DARTSを導入したのは、電子カルテの導入と同じ時期となる2013年のことでした。電子カルテ導入後も残る紙書類や、他のシステムから生成されるデータを一元的に保管・参照できる仕組みの実現に踏み切りました。HyMarks DARTSは、医師だけでなく、現在ではさまざまな部門に所属する職員へ横断的に活用が拡大されています。
なかでも循環器内科は、心臓カテーテル治療をはじめとした専門的な治療を可能とする医療部門であり、日々多くの患者が来院します。診療では、放射線レポートや心電図など多くの検査を行います。HyMarks DARTSを導入していない場合は、それぞれ別のシステムを立ち上げて検査結果を確認する必要がありました。診療が重なるほどシステムの起動や参照に手間がかかります。
HyMarks DARTSであれば、すべての情報を1つの画面で一元的に参照でき、時系列に沿って確認できるので、一つひとつの検査情報に目を通し経過を比較しながらスムーズに診療にあたることができます。循環器内科 部長 正村 克彦 氏は、「循環器内科は検査が多く、院内で最もHyMarks DARTSを利用しており、現在ではABI、心臓エコー検査、トレッドミル、ホルターのレポートなど、さまざまな情報を過去に遡って比較・参照することで診療に役立てています。また、フィルター機能により、心電図、PCI、EVTのレポートなど、ボタン1つ押すだけで必要な情報をすぐに表示できる点も便利です。検査結果だけでなく、他院からの紹介状やこれまでファイルメーカーで作成していた情報も登録・参照できるようになりました」(正村氏)

社会医療法人 財団 中村病院
循環器内科 部長
正村 克彦 氏

循環器内科 副部長 兼八 正憲 氏も、「私は主に入院患者の診療を担当していますが、生理検査のレポートや心電図など、HyMarks DARTSにはこれまでの情報がファイリングされ、かつ、フィルター機能で必要なものを抽出して表示できるため、患者の状態が一目で分かるようになっています。また、それらの情報を画面上でコピーして電子カルテのSOAP入力画面に貼り付けられるので、転記しなくて済んでいます」と評価します。

社会医療法人 財団 中村病院
循環器内科 副部長
兼八 正憲 氏

中村病院 循環器内科では、HyMarks DARTSと電子カルテを同時に使用しており、検査結果などの情報を1つの画面で一元的に参照し診察にあたっている

臨床検査技師の声

必要な生理機能検査情報をすぐに表示
自ら設定したフィルター機能を活用

臨床検査技師は、生理機能検査を実施し診療に役立てるためのさまざまな検査データを医師に提供しています。検査部 臨床検査技師 和泉 尚美 氏は、「HyMarks DARTSで生理機能検査の値を確認しています。HyMarks DARTSのマトリックス表示は、過去の検査記録が俯瞰できて確認しやすいため、定期的に検査をする必要がある患者について、医師と実施状況を確認しながら、次の検査日を決めています」と語ります。和泉氏もHyMarks DARTSのフィルター機能を活用しています。「私は培養検査や生理機能検査、聴力検査、検体検査など、検査ごとに確認がしやすいフィルターを作って情報を抽出・参照しています。HyMarks DARTSのおかげで、書類を探す手間もなく、本来の医療活動に専念できていると感じています。」(和泉氏)

社会医療法人 財団 中村病院
検査部 臨床検査技師
和泉 尚美 氏

医療事務の声

漏れのない診療点数計算を実現、
監査対応も効率的に

医療事務の現場では、HyMarks DARTSはカルテ管理や保険請求業務において広く活用されています。入院医事課 主任 田中 由美子 氏は、「入院診療計画書の確認にHyMarksDARTSを活用しています。過去の麻酔記録や手術記録など、患者の入院に関するすべての情報がHyMarks DARTSに集約されているので、他の担当者にもすぐに共有できます」と話します。また、診療点数の算出にはすべての診療記録を確認する必要がありますが、HyMarks DARTSから効率的に情報を入手できるようになっています。「抜け漏れのない会計業務を実現でき、業務効率が向上したと感じています」(田中氏)監査対応にもHyMarks DARTSが活用されています。フィルターを活用することで、監査対応の準備にかかる時間や負担が軽減されています。

社会医療法人 財団 中村病院
入院医事課 主任
田中 由美子 氏

情報システム担当の声

電子カルテ導入後も残る紙書類をPDF化、
HyMarks DARTSはなくてはならないシステム

HyMarks DARTSは、医療DXを支える基盤として活用が進められています。医療情報システム部 市川 雄大 氏は、「医療DXの推進は当院でも喫緊の課題です。その一例が、受信したFAXをPDF化することによるペーパーレスの実現、HyMarks DARTSへの登録による情報共有の仕組みを作ることです」と話します。医療の現場では、まだ紙書類の活用が多く、その1つに、薬剤師が処方箋の内容について医師や薬剤部に問い合わせる「疑義照会」があります。「疑義照会は、FAXでやりとりされることがほとんどです。そこで、複合機のリプレース時に薬局からのFAXをPDF化するとともに、HyMarks DARTS上で患者情報として保管・管理できるようにしました。HyMarks DARTSに統合できたことで、これまで散在していたメンテナンスの手間やコストを軽減することができました。請求書や領収書、職員や病院に関する情報についても、HyMarks DARTSの活用を進め、さらなる病院内の情報共有を進めていこうと考えています」と市川氏は続けます。HyMarks DARTSは、事業継続対策(BCP)の観点でも有用なシステムであるといいます。近年、医療機関を標的としたサイバー攻撃が急増、電子カルテシステムのマルウェア感染により医療活動が停止に追い込まれる事故も多発するなか、電子カルテに入力した「診療記事」を毎日HyMarks DARTSに取り込むことでバックアップし、緊急時にも医療を提供できるよう備えています。

社会医療法人 財団 中村病院
医療情報システム部
市川 雄大 氏

統合参照ビューア「HyMarks DARTS」について

HyMarks DARTSは、放射線、内視鏡の画像データやレポート、各種検査記録のデータ、同意書など、診療に関する書類を集約して情報の保管と共有をするシステムです。電子カルテ以外の情報が電子化されず、紙書類が用いられている場合も、HyMarks DARTSによって情報の一元管理を実現できます。多岐にわたる診療情報を、職種や診療シーンに合わせた表示が可能なので、必要なときに、必要な情報に素早くたどり着くことができ、業務の効率化を果たすことができます。

HyMarks DARTSの特長

診療の経緯を直感的に俯瞰できるマトリックスビュー

HyMarks DARTSに集約されたデータは、横軸を日付、縦軸を文書種類とする二次元マトリックスでサムネイル表示されます。いつ、どんな診療情報が記録されているか全体を俯瞰し、直感的に把握することができます。すべての情報を同じ操作で確認できるので、慌ただしい中で部門システムをそれぞれ操作するよりも、必要な情報を素早く確認できます。

フィルター機能を活用し、個々で必要な情報を絞り込み

HyMarks DARTSは、職種や業務に合わせて見たい画像や書類を絞り込んで表示させるフィルター機能を備えています。絞り込み設定のリストは病院全体で共通のものだけでなく、個人ごとに設定して登録しておくこともでき、業務に直結する情報のみ表示することで、効率化を実現します。

マトリックスビューで診療の経緯を直感的に把握できる

ガイドラインに準拠した電子保存

厚生労働省の電子保存ガイドラインに記載された*「長期署名」に対応したタイムスタンプを付与することで、スキャンした書類データに原本性を持たせることが可能です。原紙を保管するスペースが不要になり、長期保存が必要な文書も安全で適切に保管することができます。
※「 9 診療録等をスキャナ等により電子化して保存する場合について」および「6.12 法令で定められた記名・押印を電子署名で行うことについて」

 
 

※所属部署・役職など、記事内に記載の内容は、2024年4月時点のものです。
※2022年10月31日付で弊社は、HyMarks DARTSの開発元である株式会社マックスシステムの全株式を譲受しております。

《 統合参照ビューア HyMarks DARTS 導入事例 》 このサービス・製品へのお問い合わせ

お電話でのお問い合わせ

ヘルスケアソリューションカンパニー
086-264-0585
受付時間/9:00~17:00(定休日/土・日・祝日)

WEBからのお問い合わせ

最新の事例

PICK UP